ケモノ×音楽で奏でるコンピレーションCD!!
ケモノ大好き!音楽大好き!な人達による衝動的コンピ企画四回目ッ!!
オリジナルのケモノキャラクター達が奏でる冒険物語を聴こう!!!

CDタイトル  ケモこんぴふぉー

 サークル    PSYCULOGIA

  仕様     26キャラクター×26曲が奏でる冒険。
         イラストカード付きケモノコンピレーションDVD
         ※今作はDVD-ROMでの頒布の為、ご注意下さい。

 初回頒布    2017年8月11、13日 コミックマーケットC92

 頒布情報    10/8(日)関西けもケット6にて頒布予定
        
         10/29(日)2017秋M3にて頒布予定

  価格     2000円(イベント頒布価格)

― Tracklist ―

01.a little overture
Gowrock

 

02.Curiosity
nyakuro(sugarmosaic)

 

03.セントエルモの航海日誌
coTatsu

 

04.有明方の鼓水
ぴかど〜る

 

05.trial of travelers
twice

 

06.エイワズの森
ふえ吹き野うさぎ

 

07.Volcan
Rugref

 

08.幽けき森
TAROLIN

 

09.Raqs Al-Nar
Lazule

 

10.幽翠
morocco

11.虜炉工房労作唄
斑崎

12.welkin
nay

 

13.撓ルホシヴィライゼーション
sasamint

14.E(xplosion)(motion)
ねこずき

 

15.obligations
rik√

 

16.The Final Penetration
JourneyCat

 

17.魔ヲ断ツ者
Composer:No.IX

 

18.深碧の彼方
haru_ぽん太

 

19.風空雷雲切り裂いて
倭文灯護

 

20.Depth of courage
Soft Lab.

21.Melt into mystery
影虎。


22.Floater -Skies of Impulse-
The Whiteline Writers feat.Phantom Symphonics

23.INFERNO INCARNATE
RIZARDI

24.ミッツメノϜorzα
GU-Note

25.Tears of Sephirot
DADULLA

26.aerodynamics of adolescence
Flying Kite

STORY あるところに魔法学園都市トライデントと呼ばれるケモノ達の学び舎があった。 しかしある日突然黒いケモノ達を従える少女が都市を破壊し始め 学園都市は見るも無残に荒廃してしまい 闇の瘴気が立ち込め立ち入ることが出来なくなってしまった。 危険な瘴気に追われ魔法学園都市から逃れた住人達は一同に集まり今後どうするべきかを話し合う。 まとまらない話の中、トライデントの歴史に詳しい一人の研究者がある伝説を語り始めた。 はるか昔、トライデントの書庫に収められた古の蔵書にこんな記述があったという この地を古より護りし4つの宝あり 1つはこの地で最も深い地に 1つはこの地で最も高い地に 1つはこの地で最も危険な地に 1つはこの地で最も大きな命を支える 4つの宝が集まりし時 闇を払う光を生み出す、と。 もしかしたらこれでトライデントを覆っている瘴気を払えるかもしれない。 一同はわずかな希望を胸に、各地に散らばる幻の宝を求めて 冒険へと旅立つのであった…

― Character ―

 01     スピネル

イラスト  Cosith

魔法学園都市トライデントの高等生。

一連の出来事があったその後もまた、彼女は一人旅立つのであった。

 

空中に浮かぶ幾多の島々。その中である日小さな穴を見つける。

その穴はまるで小人が住んでいたかの様に、造りが妙にしっかりしているのだ。

そこに目をつけた彼女は早速、覚えたての縮小化魔法を使い

穴に容易に入れる背丈に変身した。

 

中へ入ると、目に見えた景色は今までとは違う亜空間だった。

景色だけではない。そこにいるモンスター、草木など

まだ目にしたことの無いものばかりで溢れていた。

早速探索しよう…と思ったその時。

 

「…しまった」彼女がぽつりと呟く。

 

それもそのはず、元に戻る魔法を覚えていない上に

状態異常を元に戻す道具も手にしていなかったのだ。

敵に見つかればどんなに弱い相手でも一発アウト。

小さな体でこの窮地を乗り切ることが出来るのか…!?

 

 02     フェリシテ

イラスト  月見ねぎとろ

好奇心旺盛なマリン・フォーチュンドラゴンの女の子。

丘の上から聞こえてきたハナウタを追いかけて行く千里。

辿り着いた旅のはて。目覚めると、次は自分が歌う番なのだと気がついた。

 

 03     セントエルモ

イラスト  coTatsu

 第一班の拠点の役目を果たす小さな船隊。

セントエルモはその船から探索者をサポートする通信士のひとりである。

 トライデント現役中等生の彼は勤勉であることもさながら成績は良好で
その成果の一つとして彼の学年では数少ない通信士の資格を得ていた。

学生の彼が今、探索隊に身を置いているのはその才を買われてのものである。

しかし精神はまだ子供そのものであり、その年代特有のプライドを持っている。

子供扱いしてくるクルーとの喧嘩もしばしば見受けられる。

一方で年少者故か可愛がられることも多々あり、それはちょっと恥ずかしい
らしい。

 ・・・最近は探索者との電波状態が悪く(恐らく水中深くに潜っている為)
交信回数が減ってきており、持て余し気味になってきている時間を使って
気象学や航海術を学んでいたようだが、頭を使うのに疲れてきたのか
今はボードゲームで遊ぶ他、昼寝や居眠りが頻繁に見受けられるなど
緊張感が欠けてきている。仕事しろ。

 

 04     マーマル

イラスト  イチバナオミ

魔法戦士のマーマル。魔法の剣で戦う勇敢な女戦士だ。
今回行く場所が海底の神殿ということで魔法使い達に防水魔法を
かけてもらっているところだ。

「水中は約一時間半呼吸が出来るようにしてあるよ」

「"魚のしっぽ”魔法で水中移動も簡単だよ。使ったことある?」

「剣は海水に浸からないように防水仕様の粉つけておくわね。
 炎魔法ハデに使うと剥がれちゃうからきおつけてね」

3人の魔法使い達は手際よく防水魔法をマーマルの体にかけていく。

「みんな有難う!神殿の正面の入り口は・・・」

「正面はダメ。エントランスにマリンベアが居るの。左の扉から入って」

マーマルは地図をみながらふんふん頷く。

「そうしたら階段で・・・うん分かった!一時間で戻れると思う」

「私たちは今回これ位しかサポート出来ないから・・・
                     無理しないでねマーマル」

心配そうに見上げる魔法使い達。マーマルはニコッと笑い

「大丈夫!皆の魔法で守ってくれるから怖くないわ。あ、でも・・・」

「どうしたのマーマル?」

「やっぱり地図、持って行っていい?」

やっぱり迷っちゃいそう、とマーマルは笑う。

「なあんだそんな事!地図にも防水魔法しておくね」

皆でクスクス笑いあう。

「仕上げいくよーみんな!」

「おー!」

もうすぐ日が上る。海底への出陣はもう間もない。

 

 

 05     クモリ

イラスト  むらたむうた

弱き心を変えるための旅立ちは、早くも終わりを告げようとしていた。

 

怪鳥。自分を容易に覆うほどの大翼に圧倒される。

 

宝への道の険しさに覚悟はしていたものの、その怪鳥の咆哮に

彼の覚悟は脆く儚く崩れ去った。

 

もう食べられる!ときつく目を閉じ大粒の涙を流したその瞬間、

空から一閃の雷が彼にめがけて落ちる。

 

その出来事にひるんだ怪鳥が目を開くと、さっきまで晴れていた空は雷雲に包まれ、

目の前で泣き叫んでいた小さな獲物は、青白く光り輝き、

まだ乾いていない涙を含みながらも鋭い目つきでこちらを睨んでいた。

 

 06     アルジズ・ウィルド  カノ

イラスト  遊歩道

どこからか聞こえる川のせせらぎの音と古地図を頼りに、狼のアルジズと
小猫のカノは今日も「霊樹の雫」を探すために森に足を踏み入れる。

今日探索するのは、雫の影響で植物が巨大化しはじめ、普段見かけない
スライムが大量発生している地域だ。

下級モンスターだが、集団で行動し襲い掛かってくると噂されている。

休憩がてら、アルジズが情報と地図を照らし合わせていると
カノの前に一匹のスライムが現れた。

陽に照らされて、ツルンとした体を光らせる生き物を
カノは好奇心旺盛に見つめている。

案の定、木陰からスライムの群れが2人を狙っているのだが
アルジズの魔除けの紫煙が周囲を取り囲んでおりスライム達は手が出せない。

キラキラと光る魔法に守られながらカノは自由に森を歩き回り、アルジズは
安心して探索に臨むのだった。

 

 

 07     グレ・ラ・ガイリスタル

イラスト  あおつき

紅蓮の賢者となった元「未熟なる紅蓮(チル・ラバー)」

 

悟りを開き、二つ名を重荷に思うことをやめ、立場すら捨てて
東奔西走自由奔放の日々を送っていた。

今回は「面白そうだから」という理由で依頼を受け火山の宝を探しに出向く。

 

他の場所にも漏れず火山も黒い瘴気と共になんだか
プラズマチックな炎が飛び交っているが、てくてく歩く。

 

「うわなにこのやな感じの炎。
                  まあ別にどうってことないけどさーめんどくさー」

 

 

 08     ミショルト

イラスト  かふぇらて

いつからいたのかは誰もわからない、

出発して気づいた時にはそこにいた。

 

何も持たず、何も身に着けず、一見幼い彼女は

我々に導かれるようについてきた。

 

彼女の容姿を見れば見るほど不思議だ、片角は崩壊と再生を繰り返し、片耳は
途中で千切れたかのように短い。人形のような不気味だが透き通った赤い瞳。

 

また、彼女の力は一言で表すならめちゃくちゃであり、本人曰く、触れた相手の「時」を止めてしまうらしい、魔法派でも前例のない力だ。

 

幾度と助けられながらも、我々は1つの難所としていた光届かない森へと
たどり着いたとき、突然彼女は我々を先導し始める。

 

「ここは知ってるから……あと、悪い人じゃなさそうだから」

 

そういうと松明とカンテラを何処からか取り出し、トコトコと迷うことなく
歩き出す。引き留める者もいたが、我々は彼女を信じ、本来なら数週間をかける
ところを僅か2日で抜けることができた。

 

私は森の出口で彼女にお礼を言うと、彼女はこう告げた。

 

「僕の助けはここまで、後は頑張ってね、
                                               霊樹の雫を飲もうだなんて思わないでね?」

 

……次の瞬間には、そこにいたはずの彼女はもう影も形も存在していなかった。
このことを仲間に話すと「瘴気にでも中てられたのか」と心配されてしまった、
恐らく彼女の「時」の力なのだろうか。

 

我々は一刻も早く進まねばならない、世界の為にも、

そして彼女の為にも、そう彼女の名は……

 

 

 

 09     ジュディ

イラスト  ひほすけ

踊り子の家系だったジュディはずっとそのことを隠していた。

ジュディの踊りは美しく、可憐で、力強いものだったが嫉妬や軽蔑によって
それを良しとしない者も多かった。

今回の冒険中も隠し通す予定だったが、火口で踊る炎、しなやかに流れる
溶岩を見つけたジュディは、お宝探しに疲れてきた旅の仲間を激励すべく
熱いバックダンサーと踊りを始めるのであった。

 

 

 

 10     アルフー

イラスト  モロッコ

アルフーにとってユキは幼馴染であり、術派は違えど互いに良き練習相手であった。

その幼馴染が何かに取り憑かれたように変貌していた。

こんな因果で久しぶりの手合わせをすることになるなんて……そんな感情をぶつけるように長い一戦を終え、ユキは正気を取り戻していた。

---------------------------------------------------

「わたしは酔拳も達人アルよ!ユキ!見てるアルか?」

「はいはい」

かくして霊樹を巡る冒険が始まったのであった。

 

 

 

 11     ウラノ(赤)ルドス(黄)トロレス(緑)

イラスト  斑崎

■月■日  曇り

 

探検隊本部から製作依頼が届いた。

依頼品は深い海の底でも安全に活動できる潜水服。

作業場として空き倉庫を貸してもらえるそうだ。

ここのところ避難所での生活に退屈してたから、

前みたいにみんなで物作りができるなんて、

とても嬉しい。

工房の看板を持ってきておいてよかった。

 

ウラ姉は全体の設計と組み立て。

ルド姉は資材の厳選と魔力関連の調整。

私はデザインの担当を任された。

いつも通りだ。

海底は暗いだろうから明るく目立つように、

そして少しでも着るヒトの気持ちが晴れるような配色にしよう。

明日からが楽しみだ。

 

それにしても、ウラ姉が他人からの依頼を受けるなんて

最初は驚いたけど、やっぱり騒動での事を気にしているんだと思う。

私もあまり思い出したくない。

 

 12     ゾーラ  ソニア

イラスト  マッキー

剣をもつ犬族の彼は、ゾーラ。貴族の家に生まれた子である。

幼少時より外に出たがる性格で、しょっちゅう召使を困らせていたという。

そんな彼は幼いころに、ひとりの鳥族の女の子が倒れているのをみつけた。

彼女は遠い部落地域の出身で、迫害に遭い逃げてきたところであったが
ゾーラに拾われ仲間となった。

名前もない彼女にゾーラは、ソニアという名前を与えた。
それがこのふたりの出会いであった。

 

それからというもの、ふたりは幼馴染として、良い関係を築き上げてきた。

トライデントに入ってから、ソニアは魔法の才能を開花させ、剣技を得意とするゾーラのよきパートナーとなった。

 

幻の宝を目指して出たこの旅も、ふたりで宝を求めて旅に出た。

ふとソニアは、ゾーラを連れて霊樹の高いところへと登った。
彼女が積極的に誘うなんて珍しい。

するとそこは同じ星の下とは思えないほど、空気が澄んでいて
それなのに生命の力強ささえも感じられた。

ふたりの心は震えた。

トライデントを取り戻すこの旅も、きっと彼らの人生の素晴らしき糧と
なるであろう。

 

 13     オネット=エポラール

イラスト  MASH

「prr…

もしもし、お世話になっております。

魔法学園都市トライデント、海洋地区営業担当兼准教授のオネットです。

どうもお忙しいところ申し訳ありません。

いえいえ、そちらもこの時世の中でご健在の様で…何よりです。

はい~耳にしましたよ、高圧瘴気を。はい。接地型装甲で。

いや~かなりの厚さの絶縁壁でないと。はい、

大変恐れ入ります、ははははっ。

 

ええ。では3分程お時間を頂戴してもよろしいでしょうか。

はい、ありがとうございます。

今回頂戴したい情報は、海洋深域で我々が相互に調査を進めている…、

そうです。まだ確認が取れていない神殿に関する情報ですね。

ええ、周辺一帯の光量の測定中に南西微南に向け大よそ2°に光度を集中した

17500cd程度の光線が測定されたという報告が。

ここ一帯の管轄はそちらにあると存じます。ええ。先日頂きました
ハンドアウトでは先送り対象地区となっていましたので。はい。

そうですね、なるべく前倒しで進めて貰えれば、はい。
ご配慮ありがとうございます。

 

…ええ、そうですね~。我ら第1班の調査方式自体はトライデント共通規律KC-4に準じていますが、これ以上の負荷は都市全体の機能停止に繋がりかね
ません。はい、無論です。規則に則った方式も捨て難いです。ええ。

しかし詰る所、感情的になってしまいますが…

生徒の皆を…都市の皆を守るために尽くすのが、わたしの務めかなと。」

 

 

 14     ノイト

イラスト  ねこずき

トライデントに住む竜の魔法使い。

知的好奇心が強く未知の宝という響きに惹かれて参加に名乗りを上げた。

火を操るため熱に耐性はあるが火竜の牙は想像を超える暑さで今すぐにでも帰りたくなる。

しかし、見たことのない生物を見つけるたびにモチベーションが回復する。

都合が良い。

 

 

 15     エンガ

イラスト  たしか

火が大好きな火山生まれの狛犬。

体格のわりにしっぽが大きい。

学園都市の危機を聞きつけ、もしかしたら自分にも手伝えることがあるのではと思い火を噴く山への探索隊に志願した。

暑い(熱い)ところも平気なので炎の中やマグマの底に眠った宝も
探すことができる。

ただ熱中しすぎて時間を忘れ、ほかのメンバーに注意されることも
しばしば…。

 16     博士号パセリ

イラスト  夢幻ギンガ

トライデントの学生でとてもアタマが良いらしいです。

趣味は「写真」。基本的に喋らない性格で心が読めません。

これから世界最深海溝の神殿に眠る宝玉を奪取する為、その周りに張られた
デジタルバリケードを破壊しに往きます。

後ろにある機械や、周りにいるケモノ達とパセリの関係性などは敢えて見た人の想像にお任せします!

果たして彼の運命や如何に…

 

 

 17     クリストファー・フュージル

イラスト  Osaki Eru

「祓魔士」の青年。青毛のボーダーコリー。

魔術師の血筋に生まれ、優秀な魔術師の兄弟を持つがマナを扱う才能を
全く持っていない異端児。

普段は薄情な皮肉屋を気取っているが根は真っ直ぐ。
真っ直ぐと言うよりは馬鹿正直でお人好しとも言える。

今回の騒動では真っ先に駆け出した者のうち一人だった。

 

得物としてマナを無尽蔵に吸収し引き裂いてしまう特殊合金で造られた
戦銃剣(ワー・バヨネット)と銃弾を携える。

「祓魔士」という肩書は魔術師や魔物など、マナを扱う存在を相手取った対魔法戦闘に長ずる事から付いたもの。

卓越した魔術の知識で魔を切り裂き、撃ち貫き、突き崩して戦う。

 

 18     修道士エレン

イラスト  ルング

学園に通う若き修道士エレン。

大樹の頂へと続く険しい道の中腹、風がぴゅうぴゅうと音を奏でる場所に
そこはあった。

樹々の合間に食い込むように残る岩壁、かつてそこに人の営みがあったことを
物語る、自然の力に侵食され、失われた建物だった。

中に入れそうだ。 …エレンは息を呑んだ。

広間のような部屋の中央に、首のない天使がいる。

ところどころに人工的に切りそろえられた木材の破片や金具がちらばっている…
ここは礼拝堂のようだ、とエレンは推測した。

装備もそこそこに大樹を登ったエレンは、小さな短剣を構えておそるおそる
天使に歩み寄る。

…石像だった
樹々の根に絡まれたおかげで、首と腕の先がなくなってしまっていた。

天使のように輝いて見えたのは、建物の隙間から差し込む陽光が、石像の肌と、
微かに流れる清水に反射し、宝玉のように光り輝いていた為だった。

だが、その天使の美しさにエレンは目を奪われた。

石像の御前に歩み寄り、反射的に、無意識に膝をつく。

採取用の坩堝を石棚に置き、エレンは陽光を背負った天使を仰ぎ見るように祈りを捧げた。

樹々の葉がそよぐ音と、微かな流水の音だけが空間に流れる。

エレンのとじた瞼に、幻影の大樹が見えた気がした。

 

 

 19     ラド

イラスト  倭文灯護

昔から空を飛んでみたかった

青の天上を仰ぎながら白の綿菓子をかき分けて肌に感じる風を愛しみながら

遠くどこか遠くへ行きたかった

過ごす日々がふと懐かしくなるように思い出が色褪せて未だ見ぬ冒険に
心躍らせるように

 

鳳器は力をくれた

どこまでもどこまでも空を飛び

どこまでもどこまでも遠く彼方まで

 

 

空に浮かぶ大地の話を聞いた

どこまでも荒れ狂う空の話を聞いた

神と等しく大空を翔ける鳥の話を聞いた

奇跡を起こす至宝の話を聞いた

 

その全てが今 目の前にあるというのに

こんなにも身体が張り裂けそうな速さなのに

 

今はただ飛ぶことが楽しくて仕方がないんだ

 20     リコル

イラスト  緋月りん

リコルは幻の宝を求め、暗く深い海の底へ潜っていく。

普段から海で生活している彼も、こんなにも深い所まで来ることは滅多に無い。

上下と左右の区別もつかなくなり、生き物の気配も少しずつ消えていく。

それでも彼は潜り続けた。

トライデントと、そこに住まう仲間達を守るために。

 

―そして突如、彼は眩い光に包まれた。

海底を住処とする微生物達が発しているであろう光は、

ゆっくりと形を変え、彼の視界を覆っていく。

 

『こんな場所があったなんて…』

 

彼は少しの間潜るのを止め、その光を体全体で感じていた。

 

 

 21     ミシェル=テスラ

イラスト  しおはら

青くきらめく海に揺られてるとまるでゆりかごみたいで眠いけど…。

新しく作った潜水艇と潜水服をひっさげ、みんなのためにも自分の研究のためにも深い深い海の底へと旅をする。

 

 

 22     クォーツ・ヴィントハーツ

イラスト  実は狼男

禁術によって「魔導共振体」となり、強大な魔力を持つ少年、クォーツ。

黒化したケモノ達との戦いの末、暴走状態に陥りながらも
母代わりであるアリアを救い出した。

目的こそ果たしたが、不完全な状態での戦闘、そして暴走による負荷は大きく、クォーツは行動不能となってしまう。

研究者たちもトライデントから撤退し、満足な治療も施せないまま、数日。

四つの宝の探索隊が発足されると、療養中だったクォーツは
自ら探索隊への参加を志願する。

今まで自分の意思を示したことなど無かったクォーツの発言に、アリアは驚いた。

「魔導共振体」としての力はその大半が機能を失い、体の傷も癒えきっていない。

そんな状態で冒険に出るなど無謀である。
しかしいくらアリアが諭しても、クォーツは意志を曲げなかった。

これ以上クォーツを危険に晒す事は出来ない
しかし、これ程までに強い意志を無視する事はアリアには出来なかった。

そして、無理な行動はしない事を条件に、探索隊への参加が許可された。

即席で改修された装備と、習得したばかりの風魔法を携え、旅立つクォーツ。

道は険しく、体の傷もまだ痛む。再び心を失い暴走する可能性もある。

それでも、湧きあがる衝動を止められない。

 

光の翼を広げ、未開の空へと舞いあがる。

心に芽生え始めた意志は、その瞳に何を見せるのか。

答えを求め、少年は羽ばたいて行く。

 

「誰かの為に、ぼくは力を使いたい。 だから、探しに行く」

 23     イフリート

イラスト  戌怪伍號

その日、絶体絶命の状態にいた私の前に、救いの手を差し伸べた男。

だがそいつは、全身に炎を纏った化け物だった――!?

 

自らを「イフリート」と名乗るその男は、私にいろいろなことを教えてくれた。

元々はトライデントの街の一消防隊員であったこと。

先の騒乱の中、とあるきっかけで、今のような化け物の身体となってしまったこと。

その後、人目をはばかるように、廃墟と化した街の一角でひっそりと暮らしていたこと。

そして、今回の探索で最も過酷ともいえる行き先に、自ら志願したこと――

 

「まだ何もかも、諦めきれない――」

そうつぶやく彼の、漆黒の闇から覗く瞳に、鋭い光が宿った。

 

どんなに過酷な状況にも構わず走り抜ける、そんな彼の存在は、

この旅路の中で心強いものとなることであろう――

 

 24     フェルマ and...?

イラスト  GU-Note

かつて故郷が炭の色に変わり、宿がなくなる恐怖。

フェルマはトライデントの住人よりその苦しみを知っていた。

闇を闇で浄化を浄化する力を得、フェルマは天に向かって嘶く。

その咆哮の雨が騒乱を鎮めた一角になった筈の彼に瘴気混じりに押された烙印。

 

―――危険。[DANGER]

 

さて、四の地への選択があったが、フェルマには一つしか与えられなかった。

光と闇の融合は魔法の学会の「魔法の絶対理論」に反するとして、

正しかった理論が崩れるを恐れ、影で人々に蔑むよう取り計らったからだ。

 

ババ抜きの為に抜かれた色無き道化師と、ゲームの赤い道化師はもう交わらない。

誰がこのゲームが始まる前にジョーカーを一枚抜き去るよう決めたのか?

結局、危険は危険を結んだだけなのだと。

 

それでも今はその偽善に縋るしかない。危険(フェルマ)は危険の道を歩んだ。

 

そこは星の潜熱の象徴。還元が体内でエネルギーに変わり噴き出す龍脈の血液。

傷口から侵入しようとした異物をカサブタに変えてしまう世界。

舞台が常にあらゆる方向からマグマの迸発が絶えず、崩れていき
噴出する灼熱が支配する。

 

忌み嫌われた呪いの叫びで天から。今回のフェルマの物語もやはり雨だった。

星の循環を塞き止め、仲間の安全を確保し先に行かせるが、

うねるような低音が聞こえてきた。

 

―――痛い・・・痛いよ・・・。

 

気のせいか?自らの力が牙を向いたように心の奥底が抉られた。

 

 25     探索隊カナデ

イラスト  倭文灯護

幻の宝を求めて巨大な大樹を登る一行。

奔放で好奇心旺盛なフェズやあまり皆と溶け込めずどこか上の空の
レヴラを連れて探索隊のまとめ役であるカナデはこの大樹にあるという『霊樹の雫』を探す。

ところどころに生える奇異な植物たちはそのどれもが生命の活力に
満ち溢れ、カナデ達の目を楽しませた。

これほどまでに多種多様な植物がある光景は
まるでどこか別の世界へ飛ばされてしまったかのように錯覚させる。

一行は不思議な旅路に戸惑いながらも
その胸には冒険心が芽生え始めているのであった―――

――――――――――――――――――――――――――――――

 

巨大という言葉すら生ぬるいほどの大樹はその場所場所で大きく姿を変え

頂を目指さんとする探索隊の行く手を阻んだ。

黒檀のように黒い竹林、紅より鮮やかな広葉樹の森、毒性の沼に茂る
マングローブの群生地を越えてさらに上へ。

彼らは旅をする。あの楽しかった学び舎を取り戻す為に。

 26     グリフィス

イラスト  天露

グリフォンの血を受け継ぐ少年。

楽しいことが大好きで好奇心旺盛な性格。
興味のあることに夢中になると無茶をすることがあるのが、たまにきず。

 

大きな翼に自信を持つ彼は、自ら冒険へ行くことを名乗り出る。

光の加護を左腕につけ、強く吹きつける風を体に受けながら踊るように島々を巡る。

美しい花が咲く島、古びた建物のある島、機械のある島。多くの島々に心が躍る。

突風に体をゆすられ、バランスを崩した瞬間。彼の瞳に映るものは。

 

 

 

Soundcloud
クロスフェードデモ

MEMBER

企画 イラスト ミュージック
倭文灯護

企画 ミュージック
Soft Lab.

ミュージック PV制作
Composer:No.IX

イラスト
Cosith

イラスト ミュージック
coTatsu

ミュージック
DADULLA

ミュージック
Flying Kite

ミュージック
Gowrock

イラスト ミュージック
GU-Note

ミュージック
haru_ぽん太

ミュージック
JourneyCat

ミュージック
Lazule

イラスト
MASH

イラスト ミュージック
morocco

ミュージック
nay

ミュージック
nyakuro(sugarmosaic)

イラスト
Osaki Eru

ミュージック
rik√

ミュージック
RIZARDI

ミュージック
Rugref

ミュージック
sasamint

ミュージック
TAROLIN

ミュージック
The Whiteline Writers
feat.Phantom Symphonics

ミュージック
twice

イラスト
あおつき

イラスト
イチバナオミ

イラスト
かふぇらて

イラスト
しおはら

イラスト
たしか

イラスト ミュージック
ねこずき

ミュージック
ぴかど〜る

イラスト
ひほすけ

ミュージック
ふえ吹き野うさぎ

イラスト
マッキー

イラスト
むらたむうた

イラスト
ルング

ミュージック
影虎。

イラスト
月見ねぎとろ

イラスト
実は狼男

イラスト
天露

イラスト ミュージック
斑崎

イラスト
緋月りん

イラスト
夢幻ギンガ

イラスト
戌怪伍號

イラスト
遊歩道

Long Ver

Short Ver

P V